1.田端さんの 心が和む庭 (東京都国分寺市) JR国立駅からバスで5分、閑静な住宅街にある、田端さんの心和むお庭。 |
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このお宅のシンボルツリーともいえるミモザの木の横にある茶色の三角屋根の塔は、お父様の手作りの小鳥たちの巣箱。お庭のあちらこちらにあります。 |
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今一番の花盛りの、やや濃い目のピンクのバラが イングリッシュローズのガートルード・ジェキル。 その下に咲いている紅紫色のバラはハイブリッド・パペーチュアル のフェルディナン・ピシャール。 春と秋の花時に限り、このお庭は素敵なカフェになります。 |
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公道に面したゲートをくぐると細い10mほどの細い小路に なっていて、さまざまな鉢がボーダーガーデンのように並んでいます。カフェの営業中はこの小路にテーブルが置かれます。 途中のアーチには黄色い小花がいっぱい。一瞬、黄木香かと思ったらスイカズラで、咲き出しが早く、他のバラが咲きだす頃には花が終わっている黄木香ではできない、風景を作っています。香りが良いのも嬉しい。 |
小路の突き当りにもうひとつゲートがあります。レンガの門柱とミントブルーの手作り?の門がバラの庭にピッタリと、素敵な風景をつくっています。 門柱にかかった可愛いバケツにも、ベビーティアーズがあふれていました。
ゲートを右に進むと母屋へ。右手のボーダーにはピンクのアンジェラと白いつるバラ(田端さんもこの白バラはなんだったか分からなくなってしまったそうです。) |
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玄関の軒には、黄モッコウが。春一番に咲くため、すでに花は終わっていましたが、細やかな美しい新緑が玄関を飾ります。 玄関左手の花壇にはイングリッシュローズのチャールズ・レニー・マッキントッシュ。うなだれて咲く風情はお客様をお迎えしているよう。 |
母屋への道を玄関に進まずに左へ進むと、そこはまさに「秘密の花園」。アーチをくぐった一番奥はガゼボになっていて、この木陰でいただくお茶はまた格別。 |
あちらこちらに配置されたオーナメントも、庭の雰囲気をさりげなく演出しています。 |
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写真ではわかりにくいのですが、軒下のオーナメントのカラスたちは、ジュエルをくわえていて、降り注ぐ陽に輝いていました。 |
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このお庭でもうひとつすばらしいのが、下草の植え込み。さまざまな種類の宿根草や1年草が植えられていて、それも昨日や今日植えました、というのではなく、すっかりなじんで主役のバラたちを引き立てています。 もともとこちらのお庭は和風の庭で、松などが植えてあったそうですが、それを十数年かけ今の庭に作り変えてきたとのこと。そうした即席でない庭だからこそ、調和がとれた気持ちの安らぐ空間になっているのだと納得。 |
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■120種以上も植えられているバラの中から | ||||
フェルディナン・ピシャール Ferdinand Pichard ( HP) |
レディオ・タイムズ Radio Times (ER) |
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ヘリテイジ Heritage (ER) |
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田端さんは花びらの多い品種やイングリッシュローズがお好きだそうで、重ねの多いカップ咲きの品種がたくさんありました。 好きな品種を集めているうちに、気がついたら120種類くらいはあるそうで、その中から、見ごろをむかえたバラたちをご紹介。 |
ベンジャミン・ブリテン (ER) |
ガートルード・ジェキル Gertrude Jekyll (ER) |
■このお庭のご主人 |
■お庭を訪問して 小さいながらもさまざまなシーンがあり、手入れをさほどしていないようでいて、細部まで思いのこもったお庭でした。失礼ながら決して広くない庭に良くぞこれほど、というくらい いろいろな品種のバラを植栽されているのですが、無理なく調和していて、とても穏やかな居心地の良さ。やはり庭の姿というのは、その庭を造る方の人柄が表れるのでしょう。以前より庭の管理をする時間が増えたそうですので、これから更に魅力的なお庭になることと思います。 田端さん、ありがとうございました。 2005年5月26日訪問 |