現在一般的に行われている花型の分類は、主に以下の要素からなされています。
1)花弁の形状  剣弁、半剣弁、丸弁、(切れ弁、波状弁) 等
2)花弁の枚数  一重、半八重、八重
3)花全体の形状 カップ、盃状、壺状
4)花の厚み   高芯、平
5)花弁の造形  抱え、ポンポン、クオーター、ロゼット


従って多くの人がバラの花といって思い浮かべる、剣弁高芯咲きのイメージから、剣弁=高芯と思われがちですが、必ずしもそうではなく一重の平咲きのものでも剣弁性を持ったものがあったり、丸弁でも抱え咲き以外の形状を持つものがあったり等々、花型を表す言葉は人や本により決して統一された表現にはなってはいません。

(このサイトでは一般に行われている分類を踏襲していますが、花弁の枚数とその他の要素を混用した表現のみ採用していません。識者の方の統一呼称の確立をお願いいたします。)

●花弁の枚数による呼称
一重咲き
半八重咲き
八重咲き

バラ科の植物の基本形は5枚の花弁。おしべが突然変異で花びらに変化し、花弁が20枚くらいまでの半八重、さらに増えた八重咲きがある。


●一般的な花型

代表的な花型として9つに分類しているが、品種により中間型のもや、咲き進むにつれ形状が変わるものが多々あるので、必ずしも明解には分類できない。またこの花型に必ずしもあてはまらないものも多々ある。

平咲き
花を真横から見るとほぼ水平に花弁が広がる花形。一重咲きのものに多いが、多弁のものでもこの花型のものがある。
盃状咲き
花弁が水平よりやや上に開き、さらに花弁の先が少し外に反る形で、花を真横から見ると盃の形に見える。この花型を分類に入れている本とそうでないものがある。
カップ咲き
花弁が全体に丸く内側に反り、花を真横から見るとカップボールのように見える花型。
ロゼット咲き
オールドローズに良く見られる花型で多くの花弁が不規則に密集する。
クオーター咲き
花弁が四等分されたかのようにみえる花型。オールドローズやイングリッシュローズに多くみられる。
ポンポン咲き
小さな花弁が集合し、花が半球状にまとまる花型。
剣弁高芯咲き
花びらが開くにつれ、外側に強く反り返る、モダンローズに比較的多い花型。
半剣弁高芯咲き
基本的には剣弁高芯咲きと同じであるが、花弁の反り返り方がさほど強くない花型。
丸弁抱え咲き
ふっくらと丸みのある蕾が緩やかにほどけていくように開く花型。半剣弁咲きと形状は似るが、花弁はあまり反り返らない。