数千年にわたるバラの歴史のなかで、原種から様々な交雑または人工的な交配が行われ、現在では数十の系統に分類され、2万以上の品種があります。園芸の世界では現在以下のような、概ね系統による分類が行われています。
しかしこの分類も様々な視点からの分類が輻輳して行われているため、そのことがバラの系統区分をわかり難くしているのも事実です。

系統図

1 Species
[Sp] Species
2 Old Rose
[G] Gallica
[A] Alba
[D] Damask
[C] Centifolia
[B] Bourbon
[T] Tea
[Ch] China
[M] Moss
[P] Portland
[E] Eglanteria Roses

[HRg] H.Rugosa
[HMac] H.Macrantha
[HP] H.Perpetual
[HMsk] H.Musk
[HMoy] H.MoyesiiI
[HSem] H.Semperviren
[HMult] H.Multiflora
[HSpn] H.SpinossimaR.
[HBc] H.brachteata
[HFt] H.Foetida
[HSet] H.Setigera
[N] Noisette
[Ayr] エアシャー
[Bslt] ブールソー
[Semp] H.Semperviren

[Misc] Miscellaneous

[S] Shrub
[Pol] Polyantha
[R] Rambler
[ClTea] ClTea

3 Modern Rose 
[MS]Modern Shurab
[HT]Hybrid Tea
[GF]Gland Flowrer
[F]Floribunda
[ER]English Roses
[Min]Miniature
[CL HT]Climbing Hybrid Tea
[CL F]Climbing Floribunda
[CL Min]Climbing Miniature
[LR]Landscape Roses
[GC]Ground Cover

この区分におけるモダン・シュラブ[MS]はもっとも分りにくい。それは以下の理由による。

1)
系統の曖昧なものは大抵この区分に入れられる。
2)
交配親がいずれもオールド・ローズならびに原種のため、系統的にはオールド・ローズに括られるべきなのだが、作出年がモダン・ローズの始まりといわれるラ・フランスの作出以降のため。

従って人により、また本によりここに括られた品種がオールド・ローズとして扱われることが多々ある

また
[ER]イングリッシュローズ、[GC]グランドカバーなどもモダン・シュラブであるが、作出や形態がまとまりを持っているので、別の区分にしている。

さまざまな分類視点
1. 植物学的に見た分類
2. 交雑、交配による進化、系統による分類
3. 樹性、樹形による分類
4. 誕生、作出年代による分類
5. 作出者(社)による分類
6. 栽培目的による分類