3月になると新芽も急速に大きくなり、葉を展開するようになります。明緑色、黄緑色、赤銅色等々、この時期の新芽は大変みずみずしく美しく、葉だけなのに品種の個性が強く出ます。下旬になると葉もしっかりしてきますが、この頃からそろそろ害虫や病気の防除が必要になってきます。また新芽の伸長をみて予想外のところの芽が元気の良いときは、枝の切り戻しや芽欠きが必要です。

水やり

葉か活発に展開するので、水分の蒸散が多くなります。その分土も乾きやすくなるので水切れをおこさないよう注意します。ただし余り多くやりすぎると、気温もまだ低いため根腐れをおこすことがあります。目安としては、枝先がややしんなりしてきたら、タップリの水を与えます。

肥 料

成長の具合を見て、勢いよくぐんぐん伸びているようであれば3月中旬に追肥を施しさらに4月にも追肥を行います。ただしさほど動きが活発でない場合は少し様子を見て、3月下旬もしくは4月上旬に1回追肥します。なおこの時期の追肥はチッソ分を控えめにして樹をやたらに大きくしないようにします。チッソは葉肥ともいって、葉や枝茎の成長に役立ちますが、多く与えすぎると徒長し樹全体が軟弱になり病気にかかりやすくなります。

剪 定 芽欠き:ハイブリッド・ティで一枝に3つも4つも新芽が伸び始めた場合、上部の芽を残しそれ以外の芽を欠き取ります。全部を伸ばすと栄養が分散してしまうのと、すぐに枝が込み合い、病気が出やすくなります。
切り戻し:やはりハイブリッドティーで、剪定したすぐ下の予定していた芽が伸びずに他の芽が勢いよく伸びることがあります。この場合その芽を伸ばすようにして、その芽のすぐ上まで(8mmくらい上まで)枝を切り下げます。
消 毒 暖かい日が続くと、すぐにアブラムシが発生します。また朝晩の気温差が激しい日が続くとうどん粉病なども発生します。そのためそれらに適する薬剤散布を始めます。ただしこの時期はまだ葉が柔らかいため、薬害を受けないよう規定より2倍くらい薄めて撒布します。
その他 ・はり芽接ぎ、挿し木